こんにちは。
牧の原モア教室の大松です。
森信三先生著『修身教授録』第2部第11講義より、「長所と短所」についてまとめをお伝えします。
1 「長所はいよいよこれを伸ばし、短所はできるだけこれを補うように勉める」
この講義はこの出だしから始まります。
「長所はいよいよこれを伸ばし、短所はできるだけこれを補うように勉める」
これは一般的な考え方であり、すべてにおいてこの考えが当てはまるのか、というところがこの講義の大事なところになります。
2 「長所と短所」は2種類ある
長所と短所は定義を説明しだすと非常に膨大なボリュームになります。
森先生はシンプルに、「長所と短所」を考えるには、2種類に分けて考えるべきと言っています。
①外面的な事柄
→特技など、知識技能の面での「長所と短所」
②内面的な事柄
→性格など、精神面での「長所と短所」
3 それぞれの事柄で重視すべき部分が変わる
外面的な事柄では、一般的には短所を補うというよりもむしろ長所を伸ばす方を考えるのが良いと、森先生は言っております。
ここでの注意点で、苦手なものに目を背き、得意なもののみ意欲的に取り組む、ということでは決してありません。
苦手なものでもある程度の水準までは持っていく必要はあるが、ある一定のラインを超えるのは難しい、という考えです。
例:ウサインボルトが野球で160kmの球が投げられるよう努力するより、陸上の短距離走自己ベストを更新するよう努力した方が良い
一方内面的な事柄では、長所を伸ばそうと考えるよりも、むしろ短所を除くように努力する方が良いと、森先生は言っております。
それというのも、それがそのまま、長所を伸ばすゆえんに外ならぬからです。
実は精神面での「長所と短所」は表裏一体の関係にあるのです。
例:能弁⇔しゃべりすぎ、厳格⇔冷酷、勇気⇔粗暴
上の例で挙げたものは、左が長所、右が短所の関係になっております。
しゃべりすぎの人は元々しゃべるのが得意な訳で、その短所を改善することで、能弁という長所を得ることができます。
このように、内面的な事柄では、長所を伸ばそうと考えるよりも、むしろ短所を除くように努力する方が良いという訳です。
4 まとめ
知識技能面、精神面でこんないも考え方が違うとは目から鱗でした。
生徒の皆さんにもこの考え方は活かせるのではないでしょうか。
※特に精神面での「長所と短所」
好奇心旺盛⇔すぐ気が散ってしまう
物事を深く考える⇔悩みが多い
これからも皆さんの良いところを最大限引き出せるよう、講師一同気を引き締めてまいります。
よろしくお願いします。